いちばんいっぱい

出逢って 大好きになって 抱きしめて 手放して

中島健人と私 ~生粋のアニヲタがジャニーズに落ちるまでの1110日~

  中島健人くん誕生日おめでとうございます!24歳も素敵な一年を過ごせますように。そして、遅くなりましたが、Sexy Zoneの皆さん今年度の24時間テレビのメインパーソナリティー就任おめでとうございます!今年のテーマは「人生を変えてくれた人」とのことなので、健人くんの誕生日に感謝をこめて、私の人生を変えてくれた人こと、健人くんの話をしたいなと思います。的を射ない表現が多々見られるかと思いますが、一個人の意見としてご理解いただけると幸いです。

 

 

  私が健人くんと出会ったのは、四年前の春のことです。その頃の私は、簡単にいうと不貞腐れていました。

 

 

  センター試験で大失敗し、受験校のランクを落として迎えた二次試験。何とか地方の大学に合格したものの、本来の力を出し切れなかった悔しさや今まで応援してくれた家族への申し訳なさで合格を素直に喜べませんでした。しかも、合格した大学は実家からは到底通えない距離で一人暮らしは必須、そのうえテレ東系列はおろかアニメがほとんど映らず、限られた番組が遅れて放送される地域…今でこそネット配信もありパソコンでアニメを見ることはできますが、アニヲタ歴10年、やはり地上波でテレビを通じて見る楽しみには代えがたいものがありました。

 自分の目標を叶え、趣味を充実させるために、あと一年浪人してでも実家から通える本来の志望校を目指したかった。けれど、予備校に通うとなるとお金もかかるし、そもそも浪人したところで志望校に受かる保証も、今以上に学力を伸ばせる自信もなかった。

 結局進学を決めたものの、楽な道に逃げてしまったな、という気持ちを抱えたまま、4月からの新居を探しに進学先を訪れた時。ホテルでなんとなくつけたテレビに映っていたのが、2014年3月17日に放送されたキスマイBUSAIKU!?にゲストとして出演していた中島健人くんでした。

 

 

 同級生にジャニーズを好きな子がいたこともあって、Kis-My-Ft2Sexy Zoneというグループがあることは知っていました。特にKis-My-Ft2は、よくコンビニで曲が流れていたな、とか、ドラえもんの映画の主題歌だよね、とか。けれども、Kis-My-Ft2がグループ名の冠番組を持っていることや、メンバーが7人もいることはこの番組を見て初めて知りました。

 健人くんに関しては、番組内で卒業をテーマにしていたこともあってか、藤ヶ谷さんの発表で突然泣き始めてキスマイ側を困惑させたり、ファンタスティック胸キュン(?)という造語を生み出したり、二次元のキャラのようにぶっ飛んだ人がいるもんだなとSexy Zoneのメンバーとしてというよりも、「この人が『銀の匙』の実写を…」と、中島健人個人としての印象が強く残りました。

 

 

 2014年4月。大学生活がスタートするとともに、一人暮らしで親の監視下から外れたこともあって、元々録画して深夜アニメをみていた時間帯に、深夜帯のバラエティ番組や音楽番組を見るようになりました。

 そこで出会ったのがUTAGE!で披露していたSexy Zoneの「King & Queen & Joker」。これがあの中島健人くんがいるグループか、と理解すると同時に、白い衣装に身を包み、グループの一員として笑顔で歌い踊る健人くんと、まるでアニメのキャラソンを彷彿させるファンタジックな歌詞とメロディに謎の中毒性を覚え、次の日にはCDを借りにいっていました(笑)レンタルショップSexy Zoneの棚をみていると、「バイバイDuバイ」だの「Sexy Summerに雪が降る」だの、一見よくわからないタイトルのCDが並んでいて、これは他の曲も何かありそうだな、とわくわくしたのを今でも覚えています。

 とりあえず目当ての「King & Queen & Joker」と、当時発売されていたアルバム二枚を借りて帰りました。いざパソコンに取り込んでみると、見立ては間違っていなかったようで(笑) 何この王道アイドル…曲中に台詞がいっぱい…と、特にファーストアルバムに収録されていた「スキすぎて」、セカンドアルバムの「ぶつかっちゃうよ」のキャラソン感に軽率に夢中になりました。二次元と通じる部分を感じ取り、久しぶりにアニメ以外で興味をもてるコンテンツが見つかったな、とSexy Zoneの活動に目をむけていた矢先。同年7月に、Sexy Zoneが3人体制で活動すること、聡くんやマリウスくんは別ユニットでの活動が主となることを、メディアを通じて知りました。

 

 正直にいうと、私自身3人体制については「公式(事務所)がそう言ってるんだから仕方ない」という認識でした。今でこそ、一つのグループで有り続けることの意義や、ずっと同じメンバーで活動することの難しさについて理解していますが、当時はジャニーズに興味を持ち始めて日が浅いのもあって、二次元でも、小説や漫画原作をアニメ化するときに、オリジナルのシーンが付け加えられたり、ボイスドラマで本来声がついていたキャストから変更されたりすることはあるから、ファンの考えがどうであろうと、公式に盾突いてもどうにもならないというある種の諦めというか「原作は、原作。アニメは、アニメ」と別物として捉えるのと同様に「3人のSexy Zoneも、Sexy Zone」 という心持ちでした。

 

 

 公式側の見解として、聡くんやマリウス君がそれぞれのユニットでセンターを経験して、その経験を持ち帰る、というのがありましたが、Sexy Zoneというグループ内でセンターを経験させることだってできたはずです。それに、Sexy Zoneのメンバーは5人と多すぎず、少なすぎずの人数かつ体格も顔立ちもはっきり分かれているので、さらに少人数で売り出さなくとも世間的に5人が知られる術は他にあったのではと思います。

 でも、公式の狙いに反して、ファンの大多数が「5人のSexy Zone」でなければ受け入れられなかった。「3人のセクゾは嫌だ」とか、「聡ちゃんやマリがかわいそう」だとか、特に酷いなと思ったのは「君にHITOMEBORE」でセンターポジションを健人くんが務めていたことに対して「勝利がセンターじゃないセクゾは受け入れられない」「今のセクゾを応援する人の気持ちがわからない」といった意見を見かけたことでした。

 この曲で健人くんがセンターを務めたのは、自身が主演するドラマの主題歌だったからだと思います。Sexy Zoneのセンター=勝利くんという考えに囚われ、他のメンバーがセンターに立つこと自体を否定する、ともとれる発言は健人くんのファンとして心苦しかったし、何より3人体制のSexy Zoneも好きだから、好きなメンバーがいるから、と応援している人がいるなかで、「応援する気持ちがわからない」と誰かの好きの形に目くじらを立てる理由がよくわかりませんでした。それと同時に、一部の攻撃的なファンをみて、ジャニヲタ怖いなぁ、私もファンを名乗ると叩かれるのかな、と思ったのも、申し訳ないけれど事実でした。

 

 3人体制になっても、変わらず笑顔でパフォーマンスを続ける健人くんと、対照的にどこか覇気のない態度の風磨くん。そんな二人に挟まれてどんどん痩せていく勝利くん。5人体制じゃないと嫌だとまでは言い切れませんでしたが、そんな3人をみているとどこか噛み合ってないなと思ったし、その当時何かの雑誌で見かけたインタビュー記事で「Sexy Zoneでいるとき、気を抜ける瞬間がまだない。個人の仕事で年上の方と一緒になるときとかはすごく気が抜ける。一応一番年上だからデビューから常に100%でやっているかんじ。プロだからというのもあるし、(気を)抜いたら壊れそうなんだよね、自分が(笑)」という健人くんの言葉がずっと引っかかっていました。

 グループの名前がなくともアイドルとして自分のキャラを確立していた健人くんを入り口にSexy Zoneを知った私としては、グループが健人くんにとって安心できる場所ではないかぎり、Sexy Zoneというグループを応援することが、健人くんの力にならないのではないか、むしろグループ名を背負わせてしまうことになるのではと考えてしまいました。

 二次元では、「(好きなアニメ作品の)続編が見たいなら、円盤(DVDやBlu-ray)を買え」という通説があることもあって、三次元でもDVDやCDといった目にわかる売り上げが、今後の展開に影響を及ぼすことは想像がつきました。

 それに、今のSexy Zoneで変に売り上げが伸びると、現体制が高評価されたと受け取られて、この何とも言えない状況が長引いてしまうことも考えられました。

 健人くんと出会って一年以上経った2015年6月。せっかく興味をもったけれど、自分が余計な気を回さず応援できる状態になるまで、グループ名義で発売されたCDやDVD、雑誌等は買わず、自分から積極的に情報を探すこともなく、なんとなくテレビや書店で見かけた健人くんとSexy Zoneの動向を見守ることに決めました。

 

 

 2015年12月に発売されたシングル「カラフル Eyes」で5人体制に戻ったように見えましたが、まだどこかグループとしてはぎこちないというか、本当に大丈夫?5人でいける?という気持ちでした。また、このシングルの発売を機に「5人に戻ったから応援する」と言う人も見かけたけれど、「3人体制の辛い時期に支えてこなかった人をファンとは言わない」だとか「出戻りのファンはいらない」だとかいう意見も見かけて…本当、ファンの定義って何なんでしょうね(苦笑)考え方が合わなければ、そういう発言を見なければいい、「そっとミュート」なんてフレーズもあるけれど、そういうことじゃなくて。そのコンテンツについてもっと知りたいと思った時に、否が応でもいろんな見解は入ってくるし、ファンの民度って第三者や興味を持ち始めた人ほどよく見ているよ、って。厄介なファンを抱えるグループに仕事がくるとは思えないし、何よりネットは誰が見ているかわからない、それこそ本人やその周りの人たちが見ている可能性も十分ある中で、「嫌なら見なければいい」精神で好き勝手に意見を発信することや、ファン同士で貶め合っているのはなんだかなぁ…と思っていました。

 

 そんな考えを持ちつつも、Welcome to Sexy Zone Tourのオーラス(2016年5月5日)で健人くんが「セクシーガール!俺たちもう大丈夫!大丈夫だから!」と言っていたと聞き、健人くんが大丈夫って言うなら…と安直にファンクラブに入り、それ以降のシングルも買うようになったのですが、やはりグループの雰囲気が変わったな、と感じたのは、8.25事件*1を経てSexy Zoneが5周年を迎えた頃です。「グループとして売れたい」「5人で頑張っていきたい」という思いが本人たちからビシバシ伝わってきて、健人くんだけじゃなくて純粋に“彼ら”を応援したいな、と思うようになりました。

 

 そして迎えたSexy Zone Presents Sexy Tour 2017〜STAGE。初めてツアーに応募し、大阪公演初日*2に参戦する気満々で、宿と飛行機だけ先に予約したものの落選。途方に暮れていたところを優しい方に救っていただき、初めて健人くんを、Sexy Zoneを自分の眼で見る機会に恵まれました。

 今までメディアを通じての姿しか見てこなかったから、彼らが生きている、実際に存在している人間だってことが始まるまで信じられなかったけれど、オープニングが終わって、5人のシルエットが見えて、明るくなって、健人くんの姿が見えて…あの時の感動を一生忘れないだろうなって。コンサートの内容とか構成とか、ぐっとくる部分はたくさんあったけれど、最後の挨拶で、「ジャニーズに入るまではシャイな性格だった」「自分を変えたくてジャニーズに入った」「なりたかった自分になるのに遅すぎるということはない」と話す健人くんを見て、健人くんと出会ってからのことを一気に思い出して、胸がいっぱいになりました。

 

 健人くん、本当にありがとう。自分の人生の逃げた先で貴方と出会ったけれど、貴方はいつだって、どんな状況だって、笑顔で歌って踊って、前を向ける言葉をたくさんくれたね。健人くんとSexy Zoneが描く未来を応援しつつも、もし、いつかどこかで、健人くんと面と向かって話せるときがきたら、「健人くんのファンです」と胸を張って言える自分になることが、私の夢です。

 

*1:風磨くんが健人くんのソロコンサート「#Honey Butterfly」を一人で見学しに行った日のこと。

*2:この2017年3月31日は、どうやら私が健人くんと出会った「キスマイBUSAIKU!?」から1110日だったようです。